インドネシア報告(19) 写真レポート・いよいよ出航 2009/3/26

満点の星の下の丸木舟・縄文号。マストの左上に南十字星が見える。

満点の星の下の丸木舟・縄文号。マストの左上に南十字星が見える。

 出航は4月の11日か12日になりそうだ。10日は金曜日で礼拝の日、それ以降で、マンダールカレンダーで出航にいい日が選ばれる。

 最後の準備とトレーニングを始めた。出航地を2艇の舟を造ったルアオールからランベに移した。棟梁のカマダルマが航海に参加しないことになったので、8~9月に世話になったランベに戻ってきた。日本に向かう航海のクルーのほとんどがランベに住んでいるからだ。縄文号とパクール号もランベに移した。

 私たち日本人クルーも海辺に面した、インドネシア人クルーの親戚の家三軒に分かれて住むことにした。

 2艇の舟はレパ(漆喰)を塗り直し、割れ始めていたアウトリガーの竹を新たに切ってきて替えた。昨日、今日と試走したのだが、風が弱く、爽快な走りとは言えなかった。

 今私たちが抱えている問題がいくつかある。

2艇の舟のスピードの違い。ルアオールからランベに2艇の舟を走らせた。およそ20kmをパクールは2時間かかったが、縄文は倍の4時間かかった。
ボルネオ島とフィリピンの間のスールー海峡周辺で活動する海賊とミンダナオ島を中心にイスラム急進派アブサヤフが外国人を誘拐して、身代金を要求している。
補修はしてあるが、傷だらけの縄文号がどこまで持ちこたえられるか。
フィリピン以北での台風の発生。
インドネシア人クルーと日本人クルーとの協力。民族差、文化差を越えて100日を越える航海で、連帯していけるか。

 慎重に、細心の注意をして、時間的に焦らなければ、乗り越えていけると思う。

テスト走行中のパクール号。

テスト走行中のパクール号。

黄昏時、ランベ村の海岸に停泊中の縄文号。

黄昏時、ランベ村の海岸に停泊中の縄文号。

テスト走行中の縄文号。

テスト走行中の縄文号。

パクール号と並走する縄文号。

パクール号と並走する縄文号。