久しぶりの近況です。先週毎日新聞社から… 2006/1/30

久しぶりの近況です。先週毎日新聞社から『グレートジャーニー全記録Ⅰ移動編、我々は何処から来たのか』『グレートジャーニー全記録Ⅱ寄道編、我々は何処に行くのか』の大部の本を出しました。この本に取り組んでいたこともあって、近況報告もおろそかになってしまいました。

10月下旬から11月20日まで「新グレートジャーニー、南ルート」第一ステージの旅に出ていました。以前グレートジャーニー・ジャパンという言葉を使っていたのですが、ほとんどの人が言葉の響きから「関野は今度は日本国内を歩くんだ」と思ったようなので、初期日本人のやって来た道を辿る旅に関しては「新グレートジャーニー、日本人の来た道」としました。ただし国内を歩き、足元を見つめるグレートジャーニー・ジャパンも引き続き続ける予定です。

カトマンズを出発して、自転車で南部の低地を東に向かい、インドの西ベンガルに出ました。11月にブータンに入ると山岳地帯に入ります。起伏の激しい、蛇行の多い道で、細くて荒れていますが基本的に舗装道路だったので軽快にアップダウンを繰り返しました。ブータン内の上りを合計しただけで1万メートルを越えていました。と言うことは褒美として1万メートルの下りもあったわけです。最後にインドのアッサムに抜けました。ブータンは魅力的な国でした。経済成長を指標にしたGDP(国民総生産)よりもGNH(国民総幸福量)を。他の開発途上国の辿った道(開発――環境と伝統文化の破壊――貧困)を吟味、参考にしながら、新しい国の進むべき道を模索していました。

今回初めてインドを掠りました。カルカッタにも寄ったのですが、とても印象的でした。ブータンが貧しいが優等生の国だとしたら、今回掠めただけで、インドは喧騒と混乱の大国と言うイメージでした。初めての外国がペルーではなく、インドだったらインドばかり通っていたかもしれません。とても疲れそうですが惹かれる国でした。