2007年に入って中国の雲南省をメコン川沿いに自転車で移動していましたが…2007/1/23

2007年に入って中国の雲南省をメコン川沿いに自転車で移動していましたが、1月中旬の一週間は中国の旅を中断してインドに行っていました。ガンジス川上流のアラバハードというところで、クンブメーラというヒンズー教の大きな巡礼祭があるからです。去年の12月下旬から始まり、今年の2月上旬まで続くようです。

しかし最も重要な日は1月19日で、その日にガンジス川とその支流のヤムナ川の合流点で沐浴すると今までの罪が許される。それ以上に重要なのはよりよき来世に行ける。そういわれています。その日も何時に沐浴したらいいかは星占いで決められました。公式発表では1500万人の巡礼者が集まったそうですが、数百万人は集まったと思います。敬虔な巡礼でもありますが、巡礼者たちは結構楽しそうで、物見遊山的なところも多分にあり、いままで見てきたカトリックやチベット仏教の巡礼祭りと似ているところがたくさんありました。

メッカ巡礼を取材した写真家の野町和嘉さんと一緒になったのですが、彼もこの祭りは世界最大の巡礼祭ではないかと言っていました。但し若者や都市からの参加者は比較的少ないなという印象を受けました。敬虔なヒンズー教徒にとっては一生に一度は参加したいと思っている巡礼祭です。

この祭りの主役はサドゥーといわれる修行僧です。私は俗世間から逃れ、私利私欲を捨てた行者というイメージを持っていたのですが、意外と普通のおじさんたちという印象を受けました。家を捨て、物欲は少ないのですが、注目を集めたい、尊敬されたいという欲望は人一倍強いようです。位の高いサドゥーは大きなスポンサーを持たなければならず、そのスポンサー探しにもエネルギーが必要に思えました。しかし私のイメージどおりのサドゥーも、私とは接触できないところにいるのだと思います。ヒンズー教についてはまだ無知なので、少し勉強してみようかなと思いました。IT大国、医療大国といわれますが、まだまだ変わらないインドはあちこちに残っているようです。